八木哲也八木 哲也です。地元の愛知県豊田市・みよし市の地方新聞「矢作新報」(R2.1.24)に掲載された私のエッセイ「時々刻々 No.940」をご紹介します。

【「時々刻々 No.940」】令和初の正月、私の年頭所感

今年の東京の元日は雲一つない快晴だった。皇居で行われた宮中参賀に参加し、陛下の年頭のご挨拶をいただいた。石川啄木の「なんとなく 今年はよきことあるごとし 元日の朝晴れて風なし」。そのように感じる令和初めての、爽やかな元日であった。

ところが新聞を買ってびっくりした。一面のトップ記事はIR誘致に関し、国会議員5人が収賄に関与しているというもの。逆トップ記事が元日産自動車社長のゴーンがプライベートジェットでレバノンに逃亡したというものだ。正月の一面記事は、明るい記事であってほしいと思うが、意に反した衝撃的な記事だ。

明暗同居する元日であった。

2日目からは各地域、団体、議員後援会等の新年交礼会であいさつ回りをした。「新年あけましておめでとう」の後に、元日の新聞記事の件や昨年の自民党国会議員の不祥事など、謝りの挨拶をせねばならぬのも複雑な心境だ。そんな関係からか「解散はいつ?」とよく聞かれる。解散は総理の判断だ。選挙の前に党として今後4年間の公約を掲げて、選挙をする。選挙後はその公約を実現する真摯な態度こそが責任を果たしたことになる。掲げた公約を道半ばで途中放棄し、軽軽に解散すべきでないと思う。

7日の自民党仕事始めで、安倍晋三総裁は政権8年目に際して「桃栗3年、柿8年、柚子は9年で花盛り」と言った。今年の柿の収穫はどのようになるのか。来年の政権9年目、総裁任期最終年に柚子の花を咲かせる(憲法改正をする)覚悟なのか。

1月20日から通常国会が始まる。安倍首相の所信演説で、何を話すのか。現時点(1/14)ではわからないが、期待している。

今年はオリンピック・パラリンピックの年だ。日本中がワンチームになり、選手たちの最高のパフォーマンスで、感動と元気と勇気を日本中に、充満させたいものだ。豊田市では世界ラリー選手権や国際紙フォーラムなどがある。世界中からお客さんが来る。WCラグビーで、培ったノウハウを生かす時だ。

明るい話題も多いが、反面課題も多い。一番の課題は人口減少だ。約40年後には日本の人口が1億人を割ると試算されている。加えて高齢化が進み、人生百年時代。高齢社会における全世代型社会保障をどのようにするか、大きな課題だ。

昨年も大きな災害が発生した。地球温暖化の影響とも指摘される。地球温暖化問題と併せ、災害に強い国土強靭化も喫緊の課題だ。

昨年消費増税し、今年のオリ・パラ後の経済の下振れリスク回避の課題。

国際的には、SDGsの取り組み、地球温暖化・CO2排出量規制、海洋プラスチック問題等々、内外共に課題山積の一年だ。問題の先送りは許されない。

小泉進次郎大臣の子供が2 、3 日のうちに誕生する。老爺心ながら、松平東照宮の「家康産湯の井戸」の神水を届けた。

生まれてくる子供たちに対し、SDGsの理念「だれ一人取り残さない社会」にすれば、必ず日本の再生はできると信じている。

政策コラム執筆者プロフィール
八木哲也八木 哲也 愛知11区【衆議院議員】
生年月日:昭和22年8月10日
当選回数:3回
学歴:1972年3月 中央大学理工学部管理工学科卒業
得意な政策分野:経済産業 科学技術・イノベーション 文部科学 地方創生